JimdoとWordPressどっちがいいの?

CMSの話題
レベル: ★★☆☆☆

こんばんは、K’z Style代表・宮崎です。

よく「ホームページを持ちたいのだけれど、Jimdo(ジンドゥー)WordPress(ワードプレス)のどっちがいいの?」というようなご質問をいただくことがあります。
ホームページを持とうとして調べ始めた方がよくお持ちになる疑問の一つのようです。

このご質問には、「ホームページの規模・やりたいことによります」とまずはお答えしています。

 

現在のホームページ制作ではCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)というページを作成・管理する仕組みを使うことが一般的になりました。CMSを使うことで専門家でなくても比較的簡単にホームページの作成・更新が行えます。
JimdoもWordPressも数ある「CMS」の中の一つです
WordPressはサーバにインストールして使用するタイプのCMS、Jimdoは準備されているものを使用する(ご自身でのインストールは不要な)サービス提供型のCMSです。

では、「どういう場合にどちらを使えば良いか」を見極めるにはどのような判断基準を持てば良いでしょう?

費用面から比較すると

ホームページを持つとなると色々な料金が発生してきます。

まずはホームページの内容を保持し公開するための「サーバ」、ホームページの住所番地となる「www.xxx.com」のような形式の「ドメイン」、閲覧者とホームページのやりとりを安全に行うための「サーバ証明書」といったものが必要になってきます。それらを準備するためには料金が発生します。
以下ではJimdo/WordPressの場合それぞれいくらくらいかかるかを見ていきます。

Jimdoの費用

Jimdoには無料プランと有料プランがあります。無料プランはユーザ登録のみでどなたでもサーバや証明書などの利用料金を一切気にせずにホームページを作ることができます。ただしドメインは「xxx.jimdosite.com」等のようにJimdoのドメインとなることに注意。自分の好きなドメイン名を使用するのであれば有料プランを契約することになります
有料プランは月額¥965(クリエイターPROプラン 2021年11月現在)から用意されています(ドメイン管理費も有料プランに含まれています)。

WordPressの費用

WordPress自体は無料で利用することができます
しかしWordPressを動かすためのサーバの管理費(サーバ管理会社によりますが年間¥5,000くらいから)に加えドメインの管理費(ドメインの種類にもよりますが年間¥1,500くらいから)が必要になってきます。
また、だれでも作成できるサーバ証明書を使うのではなく、きちんと自己証明されるものを使うのであればサーバ証明書代(年間¥1,000くらいから)も必要です。
サーバやドメインの契約を全部自分で行うのであればこれ以上費用はかかりませんが、サーバの選定やドメインの取得、サーバ証明書の申請など初心者にはなかなかハードルが高いことばかりです。そのため、専門の業者さんなどに代行してもらうこともできますが、その場合は代行料(料金はピンキリ)が発生します。

 

費用面のみから見た場合、ご自分ですべて行うのであればWordPressのほうが安く済みます。
ですが、ご自身ですべて行える自信がない場合は、結局Jimdoのほうが安くつくこともあります。

運用面から比較すると

ホームページは作るだけではなく、それを維持・運用していくもの。記事を追加・更新・削除するだけでなく、悪意のある第三者からの侵害(いわゆるハッキング)に対処するためにセキュリティ面の対策をとることも考えておかなければいけません。

「自分のホームページは有名じゃないのでハッキング被害なんかに遭うことはない」とは考えないほうが良いでしょう。相手は自動的・無作為にホームページを標的にしますので、あなたのホームページも当然攻撃対象となる可能性があります。この辺の話はまた別の機会に。

WordPressでは

WordPressの場合、基本的に全てご自身で対策しなければなりません。WordPress自体に加え、テーマやプラグインの更新作業が必要となってきます。
WordPressは世界中で一番利用されているCMSなので、そのぶん攻撃者の対象となりやすい傾向があります。更新を怠ると攻撃者の犠牲となる恐れが高まりますので気をつけなければいけません。

また、ハッキングにあった場合やサーバに障害が発生した場合に備え、ホームページの内容をバックアップしておくことをお勧めしますが、これもご自身で行う必要があります。

Jimdoでは

Jimdoの場合、セキュリティ対策は全てJimdo側で対処していますので、利用者であるあなた自身はなにもすることはありません。ホームページに掲載する内容に集中することができます。
Jimdoサーバの障害に備えたバックアップはJimdo側で行われていますので、あなたが障害時の復元を考える必要はありません。
ただし、あなたが誤ってJimdoのホームページの内容を壊してしまった場合に備えたバックアップの仕組みはJimdo側からは提供されていませんので注意が必要です。ご自身で何らかの対策をしておくことをお勧めします。

クリエイターサイトのバックアップについて

 

運用面のみから見た場合、Jimdoのほうが圧倒的に楽でしょう。
ただし、Jimdoの場合もバックアップについて検討する必要があります。

機能面から比較すると

写真や文章を掲載する、ブログを書く、など一般的なホームページの内容を作成することについては、Jimdo、WordPress共に機能面の問題はありません。独自の凝ったデザインのページも(HTMLやCSSの知識が必要ですが)両者共に実現可能です。以下では「WordPressにできてJimdoにできないこと」「JimdoにできてWordPressにできないこと」を見ていきましょう。

Jimdoでできないこと

多機能なネットショップの構築

Jimdoのプランによって商品点数に制限があります。また支払方法も専用のネットショップに比較すると種類は少ないと感じるでしょう。数点の商品をクレジットカード決済と代引き程度の決済方法で販売する、といった用途であれば利用可能ですが、本格的なネットショップをお考えならばBASEやMakeShopなどの専用のネットショップサイトの利用をお勧めします。

ブログ機能を複数持つ

ブログのほかに「新着情報」や「お客様の声」をブログと同じような仕組みで書きたくなるところですが、Jimdoではブログ機能は1つしか持てません。しかし、「カテゴリ」を使って1つのブログ内で「ブログ」「新着情報」「お客様の声」を区別する使い方でも対応できます。
また、ブログ記事の一部をトップページに表示させる、といったことがやや難しいようです(昔はブログ記事表示用のパーツがあったのですが現在はなくなっていますので、RSSフィードを使って表示させるなどの工夫が必要です)。

サーバ側で動作するプログラムを作成する

Jimdoのホームページに保存しているコンテンツ(記事、画像、など)を加工して色々な表示をさせる、他のサービスと連携する、など、凝った使い方には限界があります。WordPressと違いJimdo自体のプログラムに利用者が手を加えることはできませんので、特殊な用途をお考えの方はWordPress等を選択することになります。

WordPressでできないこと

ページ内にコンテンツを「パーツ」として配置していくこと

Jimdoは文章や写真、スライドギャラリーなど様々な形式のコンテンツをページの好きな場所に配置できることが大きな特徴ですが、WordPressの場合そういったことはやや不得意です
WordPressでも「ウィジェット」という機能を使えばJimdoと同じようなことが実現できますが、トップページやサイドバーなど限られた部分だけにしか適用できず中ページ(トップページ以外)の本文には用いることができません。
WordPressの中ページで様々なレイアウトでコンテンツを配置しようとした場合、HTMLやCSSの知識が必要になってきます。

その他、JimdoにできてWordPressにできないことは特にありません。世界中のエンジニアがWordPressを使うための便利な機能を日夜提供してくださっているおかげで大抵の機能は実現できますし、それらを使うための各種ノウハウがネットで多数公開されています。
ただし、使いこなすにはある程度の技術と知識が必要です。

 

機能面から見た場合、お店や中小企業のホームページであればJimdo、WordPressどちらを選んでも良いでしょう。
HTMLやCSSの知識のない方が気軽に使いたい、という場合はJimdoのほうが扱いやすいのでお勧めです。
凝った仕組みが必要になってくるホームページの場合はWordPressを使ったほうが実現の可能性は高くなります。
「本格的なネットショップのサイトを作りたい」とお考えの場合は、JimdoやWordPressの利用はお勧めしません
ネットショップでは重要なお客様の情報(購入情報やお客様の住所など)を取り扱うことになります。また、注文が入った後の業務で利用する管理資料(発注書、納品書、など)も必要になってきます。多数の商品や注文を扱いながらお客様の情報を安全かつ円滑に取り扱うにはJimdoやWordPress(のプラグイン)では機能面・運用面・安全面での不安があります。
EC-CUBEなどのネットショップ専用のCMSを使うか、BASEやMakeShopなどの専用のネットショップサイトの利用を強くお勧めします。

選択する基準

「JimdoとWordPressのどちらにするか」を決めるにあたって、まず次の2点をはっきりさせておかなければいけません。

1.ホームページで何をするのか

「あれもしたい、これもやってみたい」ではなく、何のためのホームページなのか(お店/会社/商品を知ってもらうため、集客のため、商品販売のため、など)を明確にしましょう。そうすればホームページで何をするのか、どんな内容(コンテンツ)が必要なのかが決まってきます。そのコンテンツを表現するためにJimdoとWordPressのどちらが良いか、それとも別のCMSが良いのか、がわかってきます。

2.どれだけ費用をかけられるか

「できるだけ安く」という気持ちはわかります。ですが必要なことを実現するにはコストがかかるもの。それをご自身で行えるのであれば費用はかかりませんが(ご自身の作業コストや学習コストは発生します)、他の人にお願いする場合は料金が発生します。

また、本来なら今回費用をかけてやっておかなければいけないことを犠牲にして「今回は安くあげる」ことを優先すると、後で余計に費用がかかってしまうといったこともよくあります。
後々困らない程度に、また、過度にならないように費用を考えましょう

 

以上のような基準でJimdoとWordPressのどちらにするかを選択するのが良いかと思います。
ややざっくりした表現をすると

  • 小さなお店・会社のホームページを、なるべく初期コストをかけずに作りたい場合は「Jimdo」
  • お店・会社の紹介だけでなく、ホームページで色々なことをしたい場合は「WordPress」

と言えるでしょう。
ホームページを作るために利用するCMSにはJimdo,WordPress以外にも多数存在します。ご自身のやりたいことに最適なCMSを選定することがホームページ作成では重要なこととなります。

 

K’z Styleではホームページの制作に関する様々な疑問・お悩みに対応しています。JimdoとWordPressのどちらにするか/他のCMSにするか、といったことも一緒に考えていきます。お気軽にご相談ください。

最後までおつきあいいただき、ありがとうございます。

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