こんにちは、K’z Style代表・宮崎です。
Windows7のサポートももうすぐ終了、慌てて対処されている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
大抵のかたは次期Windowsである「Windows10」が入ったパソコンへの買い替えを考えていらっしゃるかと思いますが、ちょっと待ってください。
そのパソコン、まだ使えるんじゃないですか?
またこれからもxxxxsoftやxppleの都合に振り回されるのですか?
そんな問題への解決策の1つとしてWindowsやmacOSに代わる「Linux」というものがあります。
ボクもLinuxを使い始めてもう15年、仕事&プライベートでメインで使うパソコンを完全Linuxに変更して5年になります。「自由」を手に入れたと思っています。
今回は現在のパソコン/ITの状況に対するアンチテーゼ的な意味合いも含めて、コンピュータの「自由」を獲得するための施策の第一歩となることについて書いてみたいと思います。
Linuxって何?
Linux(リナックス)というのは、WindowsやmacOSのような「OS」(オーエス/オペレーティング・システム)というものです。
ワープロや表計算ソフト、ブラウザなどのアプリを動かすための基礎となるものですね。
AndroidやiPhoneのIOSもスマートフォンのOSにあたります。
Linuxは、ワークステーションなどに昔から使われてきた「UNIX」というOSと似た操作・動作を行うように作られたものです。
今やホームページを動作させるための「サーバ」と呼ばれるコンピュータの多くに採用されているOSとなっています。
といってもLinuxはサーバ用途だけでなく、一般ユーザがパソコンに入れて使うための用途(クライアント用途)としても利用できます。
クライアント用途のLinuxの見た目はこんな感じです。WindowsやmacOSと同様にマウスとキーボードで操作します。
WindowsやmacOSを使ったことがある人であればそれ程抵抗なく使用できるのではないでしょうか?
何が良いの?
ボクがLinuxをオススメする理由としては次のようなことがあります。
- お財布に優しい
一番のオススメ理由はこれでしょう。
OS自体は基本無料(「オープンソース」という括りです)ですし、今お使いのパソコンや古くなったパソコンでも快適に動作します。
Linuxで動作するソフトも基本的に無料のものがほとんどです。
パソコンにそんなにお金をかけられない方にはオススメです。 - 自由:メーカーの都合に左右されない
ボクがLinuxを使っている一番の理由がこれです。
WindowsやmacOSのようにOSのメーカーの都合で強制的にバージョンアップさせされることもありません。
もちろん新しいLinuxのバージョンは随時発表されていますので、新しいものを使いたくなったら自分の都合の良いタイミングで使えばよいし、あえて新しいものを使わなくても良いのです。
また画面のレイアウトや使い勝手も自分の好み・扱いやすいように自由に調整することができるのも魅力の一つです。 - セキュリティ対策も安心
Windowsに比べてコンピュータウィルスの被害にあう恐れは格段に低いです。
WindowsやmacOSのコンピュータウィルスはLinuxでは動作しません。
基本的にウィルス対策ソフトを入れておく必要は(今のところ)ありません。
※もちろん、自分から危険なサイトに行ったり、不必要に個人情報を入力するようなことをするとそれ相応の被害にあうのは当然ですので注意しましょう。 - 仕事に必要な知識・技術を(いやでも)習得できる
IT系のお仕事に従事するかたへオススメの理由がこれです。
書籍やネットの記事を見るだけ、たまにしか使わない、ではLinuxの知識・技術は身につきませんよ。
どんなことができるの?
サーバとして動作させるためのこともできますが、ここでは一般ユーザが使うためのクライアント用途でできることを紹介します。
デスクトップパソコンやノートパソコンを動かしてワープロ・表計算・インターネット閲覧用のブラウザなどを動かすことからお絵描き・画像/動画編集までと、まぁWindowsやMacでできることはほどんどできます。
といっても「マイクロソフトエクセルを動かしたい」というわけにはいきません。Linux用のソフトを使うことになります。
WindowsやMacで動いているものと似たソフトが多数あります(しかもほとんどが無料)のでそちらを使うことになります。
どんな人に向いているの?
Linuxをオススメしたい人は
- IT系のお仕事をしている人(プログラマさん、WEBデザイナさん、サーバ管理者さん、など)
- 好奇心旺盛で極力お金をかけずにパソコンを使いたい人
- パソコンを使えるお年寄り
です。
1. IT系のお仕事をしている人
今やIT系の仕事をしていてLinuxを使えないのはマイナス要素になってしまいます。特にWEB系の業務を行っているプログラマさん、WEBコーダさんはLinuxを使わない手はないんじゃないでしょうか?
Visual Studio Codeをはじめとする代表的なエディタはLinuxでも問題なく動作しますし、Linuxで動作しているサーバとの親和性はWindowsよりも良いでしょう。
サーバ管理を業務として行っている人は、普段使いのパソコンもLinuxにしてしまったほうがLinuxの操作に慣れるという点でも有利だと思いますよ。
2. 好奇心旺盛で極力お金をかけずにパソコンを使いたい人
ご存知の通りWindows OSは有料です。基本的には新しいWindowsを使おうと思ったら購入する必要があります。
また、ワープロや表計算ソフトなどのアプリケーションも(フリーソフトもありますが)タダではありません。
Linuxは基本的には無料です。インターネットからお好みのLinuxのインストーラをダウンロードしてインストールすることで利用することができます。
Windowsよりも少ないリソースで動作するので、古くなったパソコンでも十分動作します。
たとえば手元にあるずいぶん前に買ったパソコンや、中古パソコンショップやネットオークションでOSなしで出ているジャンク品を手に入れて使う、なんてこともできてしまいます。
ただし、周りにLinuxを使っている人がいない場合は教えてもらうことができないので、なんでもご自身で調べていくことが必要になってきます。
「自分で調べて、試行錯誤していく」ことが苦手,おっくうな人には向かないかもしれません。
3. パソコンを使えるお年寄り
今や若者よりパソコンを使えるんじゃないかと思えるくらいお年寄りのパソコン普及率・操作スキルは高いようです。
ワープロ・表計算だけでなくインターネットブラウジングも難なくこなし、ネットショッピングを楽しんでいるお年寄りも多いようです。
パソコンを使えるお年寄りの場合、Windowsにこだわっているわけではない方がほとんどではないでしょうか?(Macユーザの方もいらっしゃいますが)
家電量販店で購入したパソコンにWindowsが入っていただけで、ご自身でパソコンを組み上げてWindows OSを購入してインストールした人は少ないのではないでしょうか?(パソコンを自作できるお年寄りにはぜひLinuxをオススメしたいですが)
また、最新のパソコンではなく、どなたかのお下がりや中古品など、決して性能の高くないパソコンを使われている例も多いようです。
そのためパソコンの動作が遅く、思わぬトラブルに見舞われてしまう例もよくあります。
というわけで、こういったケースのお年寄りは特段Windowsにこだわっているわけではない、選択肢がWindowsしかなかった、という状況のようです。
こういった方にもLinuxをオススメしたいです。
Linuxであれば性能の高くない古いパソコンでも快適に動作しますし、なにより無料なのでお財布にも優しいです。
ワープロ・表計算・インターネット閲覧・デジカメで取った写真の整理程度であればLinuxでも十分使えるでしょう。
問題は「周りに教えてくれる人がいない」こと。
好奇心旺盛でなんでも自分で調べて解決できる人であれば良いのですが、なかなか難しい。
Linuxといっても種類はいっぱい
これがLinuxを難しいものとしている要因の1つ。
Linuxといっても1種類ではありません。
もとは1つであったLinuxもいくつもの団体に分岐し、今や多くのLinuxのバージョンがあります。これを「ディストリビューション」と呼んでいます。
代表的なディストリビューションとしては次のものがあります。
- RedHat系
主にサーバ用途として使われることの多いディストリビューション系列。
RedHat Enterprise Linuxという企業用途の有償ディストリビューションの他にCentOSという無料(無償)のディストリビューションが有名。 - Debian/Ubuntu系
クライアント用途として使われる代表的なディストリビューション系列。
Debianの他にUbuntu, Xubuntu, Lubuntu等多数のディストリビューションがある。 - Arch系
上2つとは仕組みがやや異なるディストリビューション。プロフェッショナル好み。
通常利用として使うのであれば「Debian/Ubuntu系」に属するディストリビューションをオススメします。
高性能なパソコンであれば多機能な「Ubuntu」を、やや古くなったパソコンであれば軽量な「Xubuntu」がオススメです。
Linuxを使う上での障壁
「よし!Linuxを使ってみようか!」と思っても挫折してしまう大きな理由は次の2つじゃないかな、と思います。
1. Microsoft Officeが使えない
何だかんだいってもパソコンを使う理由の1つがMicrosoft Office(所謂ワード、エクセル、パワポ)を使うためでしょう。
しかしながら、先に書いたとおりLinuxではMicrosoft Officeは(そのままでは)動作しません。仕事の都合上絶対にMicrosoft Officeを使わなければいけないというかたには残念ながらオススメできません。
でもちょっと待ってください。Linuxにも優秀で無料のオフィスソフトがあるのです。
LibreOffice や WPS Office というものがあり、Microsoft Officeとある程度の互換がありますので、一度試してみても良いかと思いますよ(LibreOfficeはWindowsやmacOSでも動作します)。
2. 教えてくれる人が少ない
やっぱり初めて触るものは教えてくれる人が近くにいるほうが安心でしょう。
でもLinuxを使っていて教えてくれる人はなかなかいないものです。
自分で調べるにしても、何から始めればよいか迷ってしまうものです。
ここはひとつガンバルしかないようですね。
というわけで今回はお財布に優しいOS「Linux」の話題について書いてみました。
「試しに使ってみよう」と思われたかたは、具体的な使い方・インストールのしかたなどはインターネット上に多数上がっていますので一度探してみてはいかがでしょうか?
K’z StyleでもLinux(Xubuntu)導入の記事を掲載していますので参考になれば幸いです。
Xubuntu 18のインストール | K’z Arch@K’z Style
またLinuxの導入相談・導入支援も行っていますので、ご希望のかたはお気軽にお問い合わせください。
最後までおつきあいいただき、ありがとうございます。
コメント